上賀茂神社 ( 賀茂別雷神社 )
舞殿 (橋殿) と 立砂 (たてずな)

   最初の 鳥居を くぐると、二の鳥居 までのあいだは 広々とした 芝生です。

  5月5日には ここで競馬会( くらべうまえ )神事が 行われ、
  葵祭( 賀茂祭 )では あでやかな 平安時代の 衣装が この芝生に 映えます。

  二の 鳥居を くぐると、正面の 社殿の前に、ひときわ目を引く 一対の 砂山。
  直径 1m くらいの きれいな 円錐形の 「立砂( たてずな )」。
    てっぺんには それぞれ 1本の松葉 が。

     これは 神が降臨されるという
    社殿後方の 神山( こうやま )をかたどったもので、
   鬼門 ・裏鬼門 に 清めの砂を まくという信仰は こちらが 起源だそうです。

   他では 見たことが ありません。  神秘的な感じも しますが、
   シンプルで 端正な美しい 立体オブジェ のようにも 見えました。

楼門  江戸時代(寛永5)1628年の造替   ここ 上賀茂神社 【 賀茂別雷( かもわけいかづち )神社】は、
               下鴨神社に くらべてこぢんまりしていて、簡素です。

  でもこちらは せせらぎの水量が 豊かですので、
           心地よい水音が 境内に 響いています。

 御手洗川( みたらしがわ )と御物忌川( おものいがわ )が 舞殿の前で合流して、
 ならの小川 となって 流れていきます。

  その 曲水のあいまに、檜皮葺( ひわだぶき )のいくつかの 社殿、
     きれいな 樹々、そして 正面に 朱色の 楼門が…。

   楼門の なかには 入れませんが、こちらの社殿は 拝殿の向う側に 神山を
   拝するように 造られています。

   最初の 社殿造営は 678年 ?! 
   創祀は下鴨神社と 同様に 古代に さかのぼります。


     境内の 高い梢からは、ずっと 小鳥の声。
     小川の せせらぎの音と 夕日の組み合わせがいいです。
     何もなく きれいに清掃された 境内の空間…。

  下鴨神社と 同様、こちらの年間行事の中で 一番の神事は 葵祭( 賀茂祭 )、
  そして それに先だって行われるのが 御阿礼( みあれ )神事。
  こちらでは 古儀のまま 深夜に 行われるそうです。

  阿礼という 賢木( さかき )に ご神霊を うつし迎える という儀式で、
  源氏物語などで 「みあれ」 といえば 賀茂神社の ことと されていたのは
  この 神事の名から きているようです。

  葵祭( 賀茂祭 )は544年から始められ 平安京遷都以降は
  朝廷のお祭りとして、行われました。→くわしくは 下鴨神社(2)のページ

 現在では、三大勅祭 ( 賀茂祭、石清水祭、春日祭 )の首位に 位置づけられて、
 復活した 華やかな 平安絵巻のような 行列や お祭りが 毎年5月15日に
 行われています。

玉橋
神秘的な 境内の杜 と ならの小川

   上賀茂、下鴨について


   京都では 北を上というので、中世の頃から、賀茂二社 のうち 北の方を 上賀茂神社、
   南の方を 下鴨神社と 呼ぶように なったそうです。

  ちなみに 上賀茂神社の ご祭神、 賀茂別雷大神の 母神は 下鴨神社の 玉依媛命
  ( たまよりひめ )ですので、下鴨神社の方が 親の神と なります。

  それで 古くは、賀茂下上大神宮 と 「下」の方が 先に 呼ばれていたそうです。

   御祭神について


      伝承では 瀬見の小川に 流れてきた 丹塗り矢は、
    京都・松尾大社の 大山咋神( おおやまくいのかみ )の化身で、
    上賀茂神社の 賀茂別雷大神の 父神 とのことです。

 松尾大社は 長岡京、平安京遷都に 協力した 渡来人の 秦氏が おまつりした 歴史をもつ
 神社です。

    また、参考ですが…
  京都府 北部 ・丹後の国 一の宮 元伊勢 籠(この)神社の 御祭神は
  名は 違いますが、上賀茂神社の 賀茂別雷大神 と 同じ神 だそうです。

  大和国や 丹後・丹波地方を 開発した神 であるという 伝承。

    古代の氏族の 流れや 動きを
    ご祭神の 伝承として 伝える場合が 多いですので、
  古代の 賀茂氏は 山城、大和、丹後に 勢力を 拡げていたのかもしれません。

   そして山城国の 秦氏も 丹後とつながりがあったか、
  丹後の みなとから 大陸とのつながりが あったのかもしれませんね。

  その答は 想像してゆくしかないのですが…、
   2000年近く前の伝承が、
   今も それぞれの地域で 大切な行事 の もとになっていたり、
   見えないかたちで 現在の生活や文化にも 関係していそうに思いますので、

  これからも ひとつひとつ 知っていきたいと 思ってます。
賀茂川  この辺の上流まで来るといいです。葵祭の行列もこの賀茂川沿いに上賀茂神社に向かいます。


      上賀茂神社【賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)】

       ・世界遺産 山城国一の宮     
       ・御祭神  賀茂別雷大神(かもわけいかづちおおかみ)
       ・JR京都 、阪急・大宮、河原町よりバス 「上賀茂神社前 」
       ・京都市バス、地下鉄については →
京都市交通局



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