建仁寺
 

   (2)日本画の名品


建仁寺にはたくさんの書画が所蔵されています。
それは並大抵のレベルのものではありません。


ふだんあまり目にすることのない、伝統的な日本の美、
時代を経ても衰えることのない迫力のある作品ばかりです。



孤高の画家・小泉淳作画伯により 制作され 2002年4月に 法堂大天井に貼り上げられた 「双龍図」…

畳 108畳分の雄大な作品です。立体的に迫ってきて、ゆるやかに 動いているようです。
床に寝て ゆっくりと見上げる 参拝者の方もいます。

小泉画伯は、インタビューにこたえて、
        「こころは ずっと成長するものだから一生、毎日 描き続ける」と 話されていました。

 一般人でも、こころというか 感性は生きてる限り 成長するものではないでしょうか?
 チョット思いついた絵でも、パソコン上の文章でも、心の中に メモしてためておけばいいと 思いませんか?


 また、安土桃山時代の 海北友松 (かいほうゆうしょう) という画家は
    「竹林七賢図」 とか すごい水墨画を 残してます。

 幼少の頃、狩野元信に 弟子入りして 出家していましたが、還俗して 戦国武将として生きざるを得ず、
 後に 60才を過ぎてから 画業に専念して 優れた絵を描いています。

    気迫のこもった 丸みのある線、スゴイ 描写力です。

    それまでの人生、生きるか死ぬかの状況のなかで、
    鋭く観察してイメージ、印象をためていたのではないでしょうか?
    60才を過ぎてから これだけの作品を残すというのには 驚きですね。


 俵屋宗達の 「風神雷神図屏風」
 なんで あんなにバランス良く、 力の入った部分、抜けた部分を 描きわけられるのだろう。 感慨無量。


 橋本関雪のふすま絵 「生々流転」も すばらしいです。
     流木の上に眠る鳥の図柄。これを最初に見たとき、まわりの見えない危険を察することもなく、
     無知であることへのいましめかなと思いました。

     でもしばらくして、ある本を読んだとき、ふと思いました。
     何があっても自然に、あるがままにまかせて暮らすこと、作為的にあわてることなく安穏と過ごすことの
     象徴の絵なのかもしれないと…

 茶室 「東陽坊」は 簡素の極みです。
     小さなつくり、小さな空間だからこそ 心の世界、想像の世界で 無限に拡がっていく…。

     想像の世界は 無限、永遠、何にもとらわれない、ぽか〜んとした感じ。
     これを 実感するための 茶室ではないでしょうか。

 昔の日本人の 研ぎすまされた感性に 驚かされます。

     こういう場の雰囲気からか、思わず心の中で 合掌しながら境内を歩きます。
     ふだんは そのような気持ちには なかなかなれないもの なのですが…

 建仁寺開山の栄西禅師は、鎌倉時代の既存仏教の圧力のなか 
 ご苦労の末、1202年(;建仁2)に、建立されたらしいです。

  いまこのようなゆったりとした雰囲気の境内で、
  先人の厳しさ、優しさのこもったものに身近に接することができるのは 本当に幸せなことだと感じました。



・建仁寺 http://www.kenninji.jp/

・京都国立博物館(収蔵品・名品紹介) http://www.kyohaku.go.jp/jp/index_top.html




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